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サイディング外壁の外壁塗装について

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家の外壁の多くには、「サイディング」と呼ばれる外壁材が施工されています。ここでは、そのサイディングの概要や種類、メリットやデメリットなどについて見ていきましょう。

サイディングとは?

サイディングとは、建物の外壁に使用される外壁材のことです。セメント製や金属製のものが一般的で、外壁を汚れや水気から守る役割を持っています。

日本の住宅では、1980年代まではモルタル塗りが主流でした。しかし、モルタル塗りは施工に技術力が必要であること、経費がかさみやすいことなどから縮小していきます。代わりに簡単に施工できて、なおかつ工費も安くなるサイディングが普及していきました。

サイディングの種類

窯業系サイディング

セメント質の材料と繊維質を混ぜ合わせて作られるタイプのサイディングです。現在用いられているサイディングの中でも、もっとも多く用いられているタイプとなります。

窯業系サイディングの魅力は、そのデザインの豊富さ。シンプルなデザインからレンガ風・タイル調・石積み調とさまざまなデザインがあるので、家の外見を大きく印象づけることができるのです。こうした豊富なラインナップがあることが、窯業系サイディングが現在の主流になっている一因であると考えられます。

金属サイディング

ガルバリウム・アルミニウム・ステンレスなどの鋼板を材料とするサイディングです。材質が金属だけあって耐久力が高く、窯業系サイディングに比べてメンテナンスの頻度が少ないのがメリットとなります。また、水を吸わないため水気にも強いのも魅力でしょう。雨や雪、温度差に強いため、寒冷地での使用が有効です。

金属製というと冷たく無機的なデザインを思い浮かべますが、近年では技術の進歩によって金属系サイディングでもさまざまなデザインが選べるようになりました。ただし、金属を使用している分コストが高くなりがちなのが難点です。

木質系サイディング

名前のとおり木材を材料としたサイディングです。天然の木材を塗装することで外板として利用しています。最近増えてきた無垢材を素材とする木造住宅にぴったりのサイディングと言えるでしょう。

本物の木を素材としたサイディングなので、素材が同じでも見た目が同じになることは決してないのが大きな魅力です。デザインで個性を出したい人にはおすすめの素材と言えるでしょう。また、耐熱性にも優れています。

反面、木なのでどうしても水分に弱いという弱点があります。水分を含んだ状態で放置していると腐ってしまうので、ほかの素材よりもこまめなメンテンナンスが求められるサイディングでもあるのです。

樹脂サイディング

日本国内ではそれほど普及していませんが、アメリカではメジャーなサイディングです。そのシェアは、外壁材全体の50%を超えるほど。

樹脂系サイディングは、樹脂形成されているのでほかの素材に比べて劣化しにくいのが魅力です。さらに塩害や凍害などの自然環境によるダメージにも強いので、海沿いや寒冷地と言った厳しい環境の外壁にも適しています。さらに、シーリングが使用されていないので目地の補修がいらない分、メンテナンスの手間も少なくなります。

サイディングの外壁のメリット

工期が短く済む

サイディング以前に主要な外壁材として用いられていたモルタルは、現地で吹付け作業をしなくてはいけないので工期が長くなりがちでした。対して、サイディングに用いるパネルは、工場で表面塗装まで終わっているので、現場でやるのは排撃への貼付け作業のみ。大幅に工期を短縮できるのです。

費用が抑えられる

前述のモルタルは、手作業で吹付け作業を行わなくてはいけないために、きれいに施工するためには熟練の技を要しました。そのため、どうしても人件費がかかるという弱点がありました。対して、サイディングの作業は工場で作られたパネルを現場で取り付けるだけなので人件費を安く抑えることができるのです。また、パネル自体も工場で大量生産できるので原価を安く抑えることができます。

サイディングの外壁のデメリット

メンテナンスの費用が掛かる

サイディングは一般的な塗り壁と比べると経年劣化しやすくなっています。そのため、耐久力や安全性をしっかり確保するためには、定期的なメンテナンスを行う必要があります。そのため、ほかの外壁材に比べてメンテナンス費用がかかることがデメリットだと言えるでしょう。

つなぎ目がある

サイディングには「コーキング」と呼ばれるパネルの継ぎ目があります。人によっては、この継ぎ目が気になるという場合もあるでしょう。また、コーキングの耐久力の低さも問題となります。サイディング自体の耐久性は高く、メンテナンス頻度は7~10年に1回ですが、コーキングはこれより早く劣化が始まり、早い場合は5年程度でひび割れが生じることもあるのです。

サイディングに外壁塗装は必要?

結論から先に言うと、サイディングの外壁塗装は必要です。サイディングは半永久的に保つと思われがちですが、実際には時間の経過でひび割れや塗膜の剥がれ、外壁の色あせなどさまざまな劣化が現れます。特にひび割れは致命的で、ほんの数ミリのひび割れからでも水は侵入し、最終的に水漏れに発展してしまうのです。業者によっては塗装は必要ないとしているところもありますが、外壁の劣化が出てきたら塗装を検討したほうがいいでしょう。

外壁塗装を検討したいサイディングの状態

チョーキング

劣化が始まったサイディングは、手で触るとチョークのような白い粉が着くことがあります。これはチョーキングと呼ばれる現象で、塗膜が薄くなっていると起こるものです。チョーキングが出始めたサイディングは細かいひび割れなどができている可能性が高くなっています。そのため、この状態を放置すると水が外壁内に染み込んできて中の部材を腐らせたりカビの繁殖の元になったりするのです。

シーリング(コーキング)の劣化

シーリング(コーキング)とは、サイディングに用いられるパネルの継ぎ目です。この部分はサイディングのパネルよりも耐久力が低いため、5年程度で劣化してしまいます。シーリングが劣化するとひび割れが発生し、そこから浸水や汚れの侵入などが起こるのです。特に浸水は致命的で、外壁内の断熱材に水分が染み込むと。カビを発生を招くことになります。

サイディングの反り

それほど多くあることではないものの、サイディングが反ってしまっていることもあります。この原因のひとつは施工時のヒューマンエラーです。すなわち、釘の打ち忘れ、金具の飛び出し、あるいは下地がないといったものです。ほかにも、サイディングが雨風によって長期間水分を吸収し続けてきた結果、変形してしまうこともあります。サイディングの材質によって、反りやすいもの、反りにくいものがあるので、材質選びには注意しましょう。

ひび割れ(クラック)

サイディング自体にも、何らかの原因でひび割れが起こることがあります。たとえば、施工時に釘を打ち込んだときに入っていたわずかなひびが、年月を重ねるごとに次第に大きくなっていくケースがそのひとつ。さらに、地震の横揺れによってヒビが入ることもあります。大規模な地震で一気にひびが入ることもあれば、小さな地震の繰り返しで小さなヒビが大きく割れてしまうことも。また、自信というほどではなくても、交通量が多い地域だと車の振動によって少しずつダメージが蓄積してひび割れが生じてしまうこともあるのです。

ボロボロに崩れている(爆裂)

寒冷地だと、サイディングの外側に付着した水分や建材の内側の水分が気温の変化によって凍結と融解を繰り返します。そうしているうちに、収縮と膨張の繰り返しによって、サイディングが破壊されてしまいます。これが爆裂と呼ばれる現象で、寒冷地では「凍害」とも呼ばれます。これは寒冷地に限ったことではなく、比較的温暖な地域でも起こることがあるので注意が必要です。

サイディングの外壁塗装の費用相場

サイディングの費用相場は、耐用年数や使用する塗料によって左右されます。もっとも高いのが光触媒で、コストは30坪外壁で150万と割高ですが、耐用年数は15年と非常に長いです。逆にもっともやすいのがウレタン・アクリルで、コストは30坪外壁で80万前後、耐用年数は7年程度となっています。

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