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外壁塗装のアレルギーについて

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アレルギー反応にはさまざまな原因がありますが、その中には外壁塗装が原因で発生するアレルギー反応があります。ここでは、そうした外壁塗装とアレルギー反応の関係について見ていきましょう。

外壁塗装でアレルギー症状が出ることはあるのか?

結論から先に言うと、外壁塗装が原因でアレルギー反応が起こることはあります。外壁塗装に使用される塗料の中には、ホルムアルデヒドをはじめとする人体に有害な化学物質が含まれているものがあるからです。もちろん、すべての塗料がアレルギー反応を引き起こすわけではありません。現在使用されている塗料には、人体に悪影響を及ぼさないよう成分を調整したものもありますが、やはり人によってはアレルギー反応が起こることもあるのです。

外壁塗装で出る可能性が高いアレルギー症状

のどの痛み

喉の痛みは、外壁塗装の施工時に塗料や粉末を吸い込んでしまった際に起こりやすい症状です。ほかにも、シンナーに代表される揮発性有害物質を吸い込んでしまった場合にも喉の痛みが発生することがあります。

喘息

喘息になると、気道が炎症を起こしたり胸の痛みが生じたりします。症状が重くなると最悪の場合死に至ることもあり、喘息で亡くなっている人は年間で約1,450人とも言われています。

さらに、小児喘息ならおとなになれば治るケースがあるものの、大人になってから喘息になると完治することはほとんどないので要注意です。症状が出た場合は、早急に病院に行き、薬や吸入器をもらいましょう。しかし、喘息は外壁塗装の塗料以外にも屋内のカビの胞子やホコリ、ダニなどで起こることもあるので、外壁塗装だけが原因とは限りません。

めまい

外壁塗装中に、シンナーなどの揮発性有害物質を吸い込んでしまうと、喉の痛みのほかにめまいを生じることもあります。ただし、揮発性有害物質以外の原因で発症することもあるので、必ずしも外壁塗装だけが原因とは言えません。日常的にめまいがあるような場合は別の病気などの可能性が高いでしょう。

頭痛

シンナーなどの揮発性物質は、めまいだけではなく頭痛も引き起こすことがあります。さらに頭痛は手足の震え、けいれん、うつ状態、思考力の低下といった症状に発展することがあるので、塗装工事中に頭痛が出た場合にはマスクを着用する、換気をするなどの対処を行いましょう。また、吸い込む量にもよりますが、赤ちゃんや妊婦は特に注意が必要です。

湿疹

外壁塗装が原因で湿疹が出ることもあります。工事中に発症することもありますが、明確な原因はわかっていません。揮発性有害物質以外の成分で引き起こされることもあるので、水性塗料を使用しても発症する可能性があります。

外壁塗装でアレルギー症状が出る原因

シンナーによるアレルギー

外壁塗装が原因で起こるアレルギー反応の主要な原因がシンナーです。溶剤系塗料であるシンナーには、トルエン・キシレン・イソプロピルアルコール・1-プタノール・メタノールなどの物質が含まれています。これらの含有量は微量なので、シンナーを使用することが即アレルギー反応を引き起こすわけではありません。しかし、人によってはごく微量の成分でもアレルギー反応を誘発するのです。

VOCによるアレルギー

「VOC」とは、揮発性有機化合物の略称です。人体に悪影響を及ぼす化学物質として広く知られているホルムアルデヒドもこの一種で、溶剤系塗料に含まれています。

VOCは、樹脂を溶かして外壁に塗布しやすくすることが目的です。この成分は、外壁塗装の工事中はもちろんのこと、塗装が終わった後も数週間は塗料から放散されます。そのため、その家に住んでいる人は工事中だけでなく工事のあとも生活のなかで有害な化学物質に触れ続けることになるのです。このVOCは、外壁塗料だけでなく、屋内に用いられる建材にも含まれていることがあり、屋内でのさまざまな健康被害を引き起こす「シックハウス症候群」の原因ともなっている物質なのです。

また、VOCは人体だけでなく環境にも悪影響を与えます。外壁塗料に含まれたVOCが空気中に放散されることで、光化学スモッグを引き起こすのです。

外壁塗装のアレルギー対策

弱溶剤系塗料または水性系塗料を使用する

外壁塗装に用いる塗料には、溶剤系塗料と水性塗料があります。このうち、溶剤系塗料には主に樹脂を溶かすためにシンナーを使っている反面、水性塗料には水が使用されています。そのため、アレルギー反応を防ぐためにはなるべく水性塗料を用いるのが有効なのです。また、水性塗料にはシンナーを含んだ溶剤系塗料特有の悪臭もないので、臭いが気になる人でも安心して用いることができるでしょう。

溶剤系塗料の中にも、有害物質の含有量を少なくした弱溶剤系塗料があります。外壁の破損の状態などで溶剤系塗料を使わざるを得ない場合は、こうした弱溶剤系塗料を用いるといいでしょう。

換気を徹底する

風通しが悪かったり遮蔽物が多かったりする状況では、それだけ空間に放散される有害物質の濃度も濃くなります。しかし、外壁工事中は周囲への臭いの拡散や塗料の飛び散りを防ぐために、窓などの開口部をビニールなどで塞いでしまっていることが多いでしょう。そのため、臭いがこもってきたと感じたらこまめに換気することを忘れないでください。また、換気の際の養生の除去については、施工業者と忘れずに打ち合わせをしておきましょう。

工事期間中は防毒マスクを使用する

工事前から喘息などの症状がある場合はもちろんのこと、症状がない場合でも、喘息や喉の痛みを防ぐためにマスクを着けておきましょう。使用するマスクも、一般的なマスクよりは防毒マスクや粉じんマスクといった防毒・防塵じん効果の高いものを使用するのが有効です。特に、工事中や工事完了直後はかならずマスクを着用しましょう。

工事期間中は仮住まいで生活する

工事期間中は、アレルギー反応を防ぐために不自由な生活をしなくてはいけなくなります。また、アレルギー反応がなくても、騒音や臭いが気になることもあるでしょう。そうした場合は、思い切って工事期間中は仮住まいを用意し、そこで暮らすという手段もあります。

アレルギー反応を引き起こす要因は人それぞれですし、どのくらいの量の有害物質でアレルギー反応を起こすかも個人差があります。そのため、根本的な解決のためには工事期間中は別の場所でせいかつするのが根本的な解決になると言えるでしょう。

養生シートをたたませてもらう

工事中に塗料の臭いなどで気分が悪くなったり喉が痛くなったりした場合は、窓などを保護している養生シートをいったん畳ませてもらって換気を行いましょう。工事中だからといって我慢していると、症状がどんどん重くなってしまいます。ただし、養生シートをたたむ際にはかならず作業スタッフに相談しましょう。

ペットにも気を配る

外壁塗装工事中に気をつけなくてはいけないのは人間だけではありません。ペットを飼っているお家なら、ペットのケージを工事現場の近くに置かないようにしましょう。特に、犬や猫は人間よりも大幅に臭いに敏感です。そのため、人間なら問題ない程度の化学物質でも非常に悪影響が強いので、特に注意するようにしましょう。

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